Sunday 29 June 2008
力と発想
"走り続ける者に力は存在する"
by Girl of Bright Hope
彼女はそろそろ育児休暇から復帰しただろうか。
"発想は行動距離に比例する"
by History with Force
彼は充実した新世界にいるだろうか。
Thursday 26 June 2008
The Amazon and Jungle: Days-1&2 驚く
アマゾン川が見え始める。周りは熱帯雨林であろう。興奮に気がつく。
"White" Solimoes(下)と"Black" Negro(上)の二つの川が交わるMeeting Point。色、温度(常に8度差)、Ph、速度、深さ(7mと70m)、生態・・・、二つの全く違う川らしい。水の比重が異なるため、約13kmに渡り分離したまま流れる。写真上部が北でManaus市街。Manausは150万人都市なのだが、その中心部がこのサイズにしか映らない(まだら模様が市街・工業地帯)。
着陸にむけて機体が旋回する。アマゾン川の大きさを目の当たりにする。雨季時の最大川幅は40kmにも及ぶ(この写真の箇所ではない)。フル・マラソンを対岸に向かって走ってもまだ足りない・・・。日本の内海より広い・・・。
Day 2(20/June)。仕事を終え(あくまでも出張先!)、Manaus市街地のある北側からフェリーで渡る。川の上流を目指す。水、森林、空、この景色が二時間半続く・・・。風が気持ち良い。
ようやくホテルが見えてくる。川にせり出していると言うかジャングルに食い込んでいると言うか、まさに"ジャングル・ホテル"。Kalafの寝床は木の上、その名もTarzan Room。とは言うものの空調もシャワー・ルームもありなかなか快適。
夜の探検ツアーはワニ。Caimanという種でこれをガイドがボートから手づかみするという。ボートからのライトと月(ほぼ満月)のみが川面を照らす。ボードでさまようこと約20分。エンジンを落とし川岸の手前の茂みに近づく(雨季直後のため水位が高く、乾季には陸地の箇所が川の中にあり、本来は陸地にある植物が水の中の茂みのように見える)。ライトでワニの目をくらませ、その隙につかまえる。手づかみ!
尻尾を含め、50センチ弱のCaiman。二歳くらいとのこと。ガイドの説明(実際は詳細な説明)によるとCrocodileと違い危険ではないらしいのだが、それでも"ワイルド・ワニ"に腰の引けたボートの船員たち・・・。このCaimanは片方の足の先がなく、それはおそらくピラニアだろうとガイドが言う(Caimanが大きくなると立場が逆転する)。ピラニアか・・・。ここはアマゾン&ジャングル・・・。
Caimanを水に返しホテルに戻る。実際にはホテルと言うよりも"寝床"が近い。足元の暗い中、木で作られた階段を上る。するとKalafのTarzan Roomのドアに今度は蛙だ。凝視したところでドアから離れないので、枝で地面(実際には木の上に張られた板)にエスコートする。そしてなかなか入らない鍵をようやくさし込み部屋に入る。
シャワーを浴びベッドに入ると、虫と蛙の騒ぎ声。静けさの中、"うるさい"手前の"にぎやか"な声。ここでは、静けさと"騒ぐ"は決して矛盾しない。
Monday 23 June 2008
Sao Pauloでの本音
チェック・インを済ませ部屋に入った時に"Wonderful!"と思わず言ってしまった。そして、口にした後、説明のつかない苦笑いをした。"本音"が出た。今朝までのジャングル・ホテルは"そういうもの"として満喫した。ただ、それはジャングルの中にあるホテルとしてのみ有効であったことに無意識でいたのだ。
旅好きだ。(出張の合間ではあったが)今回のように都会からかけ離れた土地に好んで行くことも多い。それでも、それは"旅"としての辺境を求める心理であり、やはり慣れた落ち着きは快適さの中に実感されることを素直に認める。だからこそ、また辺境を欲するとも言える。このことをふと再認識した瞬間。
隣りのホテルの中にあるレストランで遅めの夕食をとる。泊まっているホテル内ではなくそのレストランにしたのはおいしくて、かつ重くない食事にしたかっただけなのだが、入ってみると思っていた以上にしっかりしたレストランであった。しかもフレンチ。肩肘を張るとまではいかないものの、こ洒落た気分になる。
ここで面白いことに気がついた。このこ洒落て気取った時間は、今朝までのジャングルから明日の仕事へ気持ちを切り替える接点に違いない、と。意図したわけでは全くなく、ナイフとフォークを動かしながら自然に湧いた発見。他にお客さんのいないレストランで、静かに仕事の集中力が整えられた気がした。
もう一つ、今夜のおまけ。エレベーターのボタン付近にあったWarning。"この階にエレベーターがあることを確認してから乗ること"とある。そもそもエレベーターがその階になければ乗れないと思うのだが・・・。それとも、映画に出てくるクラシックなエレベーターのように扉を手動で開けられるタイプなのであろうか。ポルトガル語ははたして何を・・・。
Thursday 19 June 2008
ジャングルから南端を思う
フエゴ島(Tierra del Fuego)がどのような場所であったか、それを思い出そうとするのだが、マナウスの滞った生ぬるい空気がKalafにその困難を強いる。しかも、今Kalafの泊まっている"トロピカル"なホテルがその弛緩を戻そうとすることは決してない。
"町"と"街"。同じ読み方でも、表現する対象は異なる。少なくともKalafはそう思っている。具体的な規模感を伴う町と、抽象的な文脈での街。
昨日までいたRio Grande(フエゴ島の一つの町)は前者だ。何もない。本当に何もなかった。
飛行機の中から近づく町は既に寒々しさを十分に感じさせた。飛行場からホテルに向かう途中、ドライバーが簡単な町案内をしてくれたのだが、この思いは一層強くなるばかり。海からの風が吹く荒野に集落がある、という表現ができようか。冬だけに一層そう感じられた。通り沿いの壁に書かれた落書き以外には目立って無駄なものは見られず、簡素さがより際立つ。
もともと、このフエゴ島は、南米大陸最南端におけるチリとの地政学的なバランスを確保するために、アルゼンチン政府により人為的に開発が進められたそうだ。100年ほど前に本格的な入植が始まり、その流れの中で税特区としての産業誘致が意図された。したがって、産業や町そのものよりは自然・地理条件に目が行く。町の中心から数キロ走ると、辺り一面がこうなる。何もない。遠くには雪山が見える(地平線上)。
そこにある生活の中に生活している。これがKalafがこの町の人の様子から受けた印象だ。寒いところの特徴なのか、小さな集落(Rio Grandeは人口8万人)の、あるいは入植者としてのそれなのか・・・、"それ以上"を強くは望まない人々の様子が殺風景にも、また落ち着いた幸せであるかのようにもKalafには映った。
大西洋の向こうから、出発の日の朝、10時前にようやく昇り始めた太陽。朝日を背に給油をする男と、その男と話をする別の男。前の日も、そして次の日も大きくは変わらないであろうこの光景が、Rio Grandeの閉鎖性をKalafに最後まで思わせた。静かに、小さく広がった町であった。
Wednesday 18 June 2008
NBA文化
ファイナルを観ながらKalafはふと思った。NBAのあのコート(※)の雰囲気は"黒人文化"なのではないか。仲間同士のくどいほどのボディ・コンタクトは、映画の中やMTVのラップでよく見るそれと同じだ。兄弟意識と言えばよりしっくり聞こえるようにも思う。勝手にうらやましさのような感情すら覚える。(Kalafが見た限り)プレーをしたBoston Celiticsの選手は全員が黒人であったため、なおさらそう感じたのかもしれない。
※)バスケットは"コート"と言うのであろうか・・・。少なくとも日本語では"バスケットボール・コート"と言ったような気はする。
Tuesday 17 June 2008
南米のパリ、ブエノス・アイレス
ヨーロッパ風の街並みや生活習慣に、陽気さからは程遠い白色系の人々、安さを感じない物価水準。それは"南米のパリ"の一面。一方で、政府に対する大規模なデモが連日行われるなど、社会の安定には十分に至っていない様子も目の当たりにする。物価の上昇も恒常的のようだ。
季節のせいも大きかったのであろう、30度のマイアミから来たKalafにとってはなお更そう思えたのかもしれないが、(内陸ヨーロッパで多分にそう感じたように)人々の表情はどことなく晴れやかでなく、透った空さえも殺伐感を増長させるブルーであるかのようだった。見方を変えれば、この点はヨーロッパの都市でも観察されることであり、商業化が進んだ結果としての無機質な雰囲気も含め、ブエノス・アイレスはやはり"南米のパリ"なのかもしれない。
Helpful Sites:
ポルテーニョな毎日
MI BUENOS AIRES
Frommer's
"THE" Buenos Aires
焼肉やすき焼きでもそうだが、霜降りに代表される日本で好まれる牛肉はfatのとけるような柔らかさを楽しむもののように思うが、アルゼンチンのステーキは分厚さの中にある肉繊維の柔らかさに特徴がある。肉繊維が力を入れることなく断ち切られていく食感。Kalafはこっちが好きだ。
驚くのはその大きさ。"肉の塊"としか表現のしようがない。ただ、fatと言うより繊維であるためか、Kalafは300gを注文したが、食べ切っても見た目ほど重くはなかった。メニューには800gと書かれたものもあり、これは大盛りのカレーのよう。 一人あたりの牛肉消費量は、日本が約6kg、アルゼンチンは70kg弱・・・。そう言えば、その割には巨漢が少ない。普段の食事自体は簡素なのかもしれない。ホテルの朝食もそう思わせた。
なお、アルゼンチンの牛肉が日本に輸出されない理由は口蹄疫とのこと。牛に免疫が投与されているらしい・・・。
続いて、サッカー。この週末は、丁度2010年Wカップの予選が行われていた。対エクアドル。明らかにプレミアムの乗せられたチケット(後で3倍であることが判明)に躊躇いながらも、勢いに任せる。ここはアルゼンチン。サッカーは日本で言えば"フジヤマ"、アルゼンチンの代名詞なのだからと無知な納得を試みる。
予選とは言え、その熱狂ぶりを例えるのは難しい。スタジアムが離着陸時の滑走路のような轟音で満たされるとでも形容できようか。そうかと思えば、淡々とゲームが進んでいる時は、妙に静まり返っている。90分という試合時間はそれだけを聞けば短くはないのだが、終わってみると「もう終わり?」と感じるような、集中して観戦していたことを後から実感するゲームだった。
サッカーはゲームが切れない。ボールとプレーヤーの単調な往来の中に、思わず立ち上がって声を出してしまうプレーが突然、しかも数秒にも満たない間に展開される。水泡のように浮かんでは消えるチャンス。90分走り続け、勝ち負けは一点の差がほとんど。あれだけの歓喜と失望を与える理由は、このスタジアムで初めて、ただしほんのさわりだけ分かったような気がした。
明日(水)はブラジル対アルゼンチン。国技対国技。アルゼンチンをスタジアムで観たために、心なしかアルゼンチンに肩入れしている。マナウスのパブあたりで観られるだろうか。アルゼンチンの応援は間違ってもできないな・・・。
Walking in Buenos Aires
きっと、人は、このような街角の一こまにヨーロッパを感じ取るのであろう。均一に高さがそろえられた石造りの建物と等間隔に並ぶ街路樹は生活感がやや希薄で硬質な雰囲気を与える。ところどころにある公園は噴水を中心に生垣や芝生が整備され、鳩が忙しく何かをついばんでいる。単調に区画された建物をぬって走る交通量の割に排気ガスや騒音が気にならないのも、車が大きくなく、またそこまで古い型ではないからと思われる。
今回、ブエノス・アイレスへ期待したもの、それはヨーロッパ風の週末。初日の午前中を歩き続け、この期待が大きく外れないであろうことを実感する。
ブランチには、おいしいと評判のlovelyなレストラン。テリーヌにパテ、バゲットやチーズからは、マイアミではまだ見つけたことがないフレンチを確かに感じる。
午後、何をしたというわけでもなく、半分だけ地図を見ながらひたすら歩く。目に入るスペイン語を口に出しながら、ただただ歩く。かつても旅先での初日はこうして歩いた過ごした。Kalafの旅は、大体いつも、こうだ。
Friday 13 June 2008
-1から+32
当たり前だが、驚くのはその気温差。30度以上・・・!それもそのはず、南米大陸最南端のフエゴ島は南極圏の手前、一方のマナウスは熱帯雨林だ。如何に機内持ち込み用のスーツケース一つに荷物を収めるか、持ち込みの荷物制限が厳しい昨今、これがなかなか難しい課題。
今回、出張とは言え、特にジャングルが楽しみで仕方がない。来週末にはアマゾン・ツアーが待っている。また、今週末はブエノス・アイレスでゆっくりと時間が取れる(※)。"南米のパリ"とも言われるブエノス・アイレス、ヨーロッパ風の楽しみ方ができることを期待している。
これだから外遊は止められない。当然仕事にも気合が入る。
※)Kalafのアメリカ・オフィスでは、出張先で週末を過ごしたり休暇を取ることが認められている(もちろん現地での費用は個人負担)。これは最高に素晴らしい制度だ。
Thursday 12 June 2008
Soccer & Basketball
参加者:
サッカー)一人が北欧あとは全員中南米系(移民含む)
バスケット)黒人系と白人系がほとんど
言葉:
サッカー)スペイン語(プレー中、英語は全くなし)
バスケット)スラング英語(F言葉を連発)
服装
サッカー)各国のナショナル・ユニフォームがほとんど
バスケット)ぶかぶかの短パンとだぶだぶのタンクトップ
共通点:
- チーム競技なのに、個人プレーばかり
(あまりパスを出さない、あくまでも自分でシュートを打つ)
- 手加減・手抜き・容赦なし
- 点数にこだわる(真剣勝負)
- 二時間以上プレーし続ける
- 終わると皆すぐに帰る(プレーが目的、日本では考え難い)
(ただし、サッカーは握手およびハグ、バスケットはハイタッチをしてから)
スポーツは"素"が出る。これが楽しい。
Wednesday 11 June 2008
先進国の定義と洗濯機
最も卑近な例としてトイレ。(文化的な要因もあるが)紙がない。水洗でない。仕切りがない。扉がない。あるいは、公共の交通機関。時間に遅れる。乗り降りに順番がない。車内や駅を平気で汚す。水道の水、ホテルの安全、レストランの衛生、お店のサービス、路上での物売り、幾らでも挙げられる。
基準の身勝手さは否めないものの、Kalafがこれまで訪れた途上国や中進国の途上地域で遭遇したこれらの逃げ場のない"当たり前でない度合い"と、諸々の指標上区分される発展度合い(例えばUNDP)には相関があるように感じる。(ただし宗教や慣習、自然条件そのものが感覚的な度合いにも指標上の度合いにも多分に影響していることを考慮する必要がある。)
さて、突然どうしてこの話になったか。Kalafの部屋の洗濯機が動かない。"当たり前でない度合い"はミディアムに高い。
火傷と歯磨き粉
こういう時は、直ぐに患部に歯磨き粉をつける。効く。本当に効く。イギリスにいた頃にフィンランド人から教えてもらった処置方法だ。あえて火傷をしてまで試すことはすすめないが(Of course not!)、これは是非体感してほしい。
ただし、火傷は軽度なものに限られる。水ぶくれ以上は別の処置方法(which I do not know...)が必要と思われる。
Saturday 7 June 2008
Breathe Outside!
さてこの単なる日記。あらためて内なる表現の欲求を探ると、そのキー・メッセージは"Breathe Outside!"。
訳を与えるのであれば、"外に出よ"がしっくりくる。