Wednesday 30 July 2008

Naples and ...

先週末に、この夏からTennesseeのロー・スクールに留学する友人が遊びに来た。金曜日に空港で再会し、そのままMatsuriに行く。鮨。土曜日はEverglades National Parkでワニ探し、その夜はOsteria del Teatroでのディナー。

事件は日曜日に起きた。Naplesに向かうハイウェイ、しりとりをしながら快調に走っていたKalaf、脇に停まっていたパトカーに気が付くのが遅れた。ミラーには動き始めるパトカー。そしてパトカーの屋根のライトが回り始める。スピード違反だ(約20km/hの違反)。フロリダは取り締まりが厳しいと聞いたことがあったのだが・・・。

"ついていない・・・"と落ち込んでいると警察官が歩いてきて、免許を見せろと言う。免許を渡すとパトカーに戻り、そしてまた戻ってくる。その間、減点や罰金のみならず、裁判所やら弁護士やら何かと面倒と聞いた今後の手続きを思いさらに気が滅入る。

ところが、・・・Kalafはついていた。警察官に手渡された紙には"COURTESY WARNING(親切な警告)"と書かれている。そして、警察官は"今回はこの警告だけで何もしなくて良い。今後は気をつけて運転するように。良い一日を"と言う。嬉しさと安堵を表情に出さないように平常心で"ありがとう"と言い、再発進する。青い空、真っ直ぐ続くハイウェイを再び滑走したくなる気持ちを抑え、巡航運転が続いた。(この事件は、しりとりが"むさし"で切れたことにちなみ、"むさし事件"と名づけられた。)

さて、ようやくNaples。Naplesはフロリダ半島の西側にあり、メキシコ湾に面している。南東の端にあるマイアミからは車で約2時間の距離だ。

マイアミの砂浜は人工であるのに対し、Naplesに限らずメキシコ湾側のビーチは天然の白い砂浜で知られる。きれいな白、細かくさらさらな砂。前日にTargetで購入した浮き具でプカプカしたり砂浜で昼寝をしたりと、実はマイアミに来て以来始めての"ビーチ遊び"だった。楽しい(笑)。

Naplesのビーチというより、むさし事件が刻まれた週末だった。

Thursday 24 July 2008

Sweet Sixteen

Sweet Sixteen, 2002
邦題: Sweet Sixteen

前回に引き続き、Ken Loach。姉の弟(主人公)への愛、弟の母への愛、母の父への愛。この循環しない愛が、16歳の誕生日を迎えるScotlandの青年とその親友が刑務所から出てくる母のために"家"を買うまでを通して描かれる。

◇Film's Messages through Kalaf
- Look at yourself. (姉の弟への言葉。)
- You gonna get yourself sorted out. (同上。)

あまりにもrealisticなScotlandの労働者階級の生活(Scottish filmsはこの類いが少なくない気がする)。母に家を買うという主人公の"sweetな夢"は"bitterな現実"に呑み込まれるが、無垢な主人公の楽観が映画をmiserableなものにはしない。お薦め度は、2.5/5。

Wednesday 23 July 2008

The Wind That Shakes the Barley

The Wind That Shakes the Barley, 2006
邦題: 麦の穂をゆらす風

1920年、Ireland。独立を巡る大英帝国との争いとその後のIreland内の抗争を激しいまでの友情を通して描いたもの。ミディアム・テンションが映画全体を貫き、所々でハイ・テンションすら超える。shocking & incredibleなエンディング。Irish filmsによく見られる風景の描写と音楽が素晴らしい。Kalafはこの手の物哀しく、きれいなIrish filmsを好む。

Sixteen FilmsというKen Loach監督が率いる映画会社による映画。つい最近、KalafはこのSixteen Filmsに出会ったが、好きになる予感。

◇Film's Message through Kalaf
- Get off my land! (領土を巡る抗争は常にこの一言に集約される。特にordinary peopleにとっては尚更そうだろう。)

日本の幕末も似た雰囲気があったのかもしれないと思わずにはいられない。スピーチのリファレンスとして、大英帝国との条約の批准を巡るIrish Parliamentのシーンは見もの。お薦め度は、4.5/5。

Saturday 19 July 2008

Hotel Rwanda

Hotel Rwanda, 2005
邦題: ホテル・ルワンダ

1994年に起きた50万人から100万人が殺されたと言われるルワンダでのフツ族によるツチ族の大量虐殺。フツ族の主人公が切り盛りするホテルに逃げ込んできた1,000人以上のツチ族をホテルに匿いながら、最後は彼らと亡命を果たすという話。虐殺に怯える彼らへの正義感、ツチ族の妻そして家族を守る主人公の愛は文字通り"powerful"。

◇Film's Message through Kalaf
- There is always room. (勇気と使命感ある楽観。)

映画としてとらえるのか、ある国の出来事として理解するのか、それとも何かしらのengagementを感じるのか・・・。お薦め度は、4.5/5。

Friday 18 July 2008

The Motorcycle Diaries

The Motorcycle Diaries, 2004
邦題: モーターサイクル・ダイアリーズ

早速Netflix

23歳のチェ・ゲバラが友人と南米大陸を旅した際の"日記"を映画化したもの。通り過ぎる街々で目にする生活の現状が彼の革命への信念を芽生えさせる、等の説明もあるが、映画そのものは旅をする青年二人が行く先々で受け入れられる、あるいは突き放される姿を淡々と描いたもの。粘度の高い青春ストーリー。

◇Film's Messages through Kalaf
- Mothod: Improvisation (旅の方法について一言。なるほど!)
- Love for the open road. (オープニングにて頷く。)
- We travel just to travel. (分かる・・・。)
- I am not me anymore, at least I am not the same me I was. (エンディングにて頷く。)

旅好きにはすっと入る、旅に出たくなる映画。南米の景色や人々を写す映像がきれい。お薦め度は、3.5/5。

Costa Rica -4: Arenal + FUN!

オランダ家族(と他のパーティ)と別れた後、Arenalに向かう。活火山だ。

豪雨の中、夕暮れ時にVolcano Hotelに到着する。眺めていると時折り煙が噴き上がる。思わず声が出る。

(写真で、縦に色が異なる箇所が溶岩の通り道。)

夜中、ふと目を覚ますと赤い火が流れている。それが溶岩だと気がつく。今度は無言で凝視する。静寂にごろごろと火山が鳴る音が聞こえる。視覚はきれいだと言い、聴覚そして心理は怖いと言う。日本での火山災害を考えれば不謹慎なのかもしれない・・・。

翌日はCanopy!地上数十メートル、山の中腹から隣の山の中腹まで数百メートル(最長800m弱!)のワイヤが走り、このロープに滑車を引っ掛けターザンする。ナマケモノのようにぶら下がり、"自然体"のままワイヤの下を滑っていく。このCanopyは"恐ろしく楽しい"。まさに未体験ゾーン。(なお、力むと宙吊りのまま途中で止まることがあるらしい。その場合は、宙吊りのままワイヤを手繰り寄せ対岸まで進むとのこと・・・。)

向かいの山に身を投げ出した後、まずは恐怖を我慢する。開き直れば、直に慣れる。その後は爽快に身を流れに任せる。Kalafは高い場所が好きではなく、落ち着いて考えれば頭がおかしいくらい恐ろしいのだが、一度慣れると"Wowww!!! Ohhh!!!"の感覚。両足を投げ出した急な下り坂の自転車、それが逆さまかつ宙吊りになって、360度どころか球状パノラマの中を猛烈な勢いで滑る。こう書けば何となく想像できるだろうか。なお、飛行機の乱気流のような落下感覚はない。

これを確か7本続ける。最初に、地面すれすれの短いトライアルがあるのだが、ここを過ぎると引き返せない。ひたすら対岸を目指し恐怖のそして歓喜の絶叫を続ける・・・!思いがけずCanopy好きになった高所恐怖症のKalaf、またやりたい(笑)。

Canopyで冷や汗をかいた後の締めくくりは今回最後の目的地であるTabacon温泉。林の中の自然風複合プールを温泉が流れると言ったところか。

日本を離れて以来、全身をお湯に沈める。温泉風情はほとんどないのだが、日本人だなと思う。

Costa Rica -3: Jesper & Timo

彼らが何となく視線を送り、彼らに何となく視線を送る。そうこうする内に、ボート・ツアーでは彼らの間に座り、彼らとプールで遊び、彼らといつも一緒に食事をしていた。












Jesperは10歳、Timoは8歳、オランダ人の兄弟。3週間の旅程でコスタ・リカに旅行に来ていた。

San JoseからTortugueroへのバス移動中は特に"コンタクト"はなかったのだが・・・、初日の夕食時、ガイド別に配置されたテーブルで目配せが始まると、後はそのままbrotherhoodへまっしぐら。Jesperはほんの少しの英語とオランダ語、Timoはオランダ語のみでコミュニケーションが続く(※)。そして、日常であるかのようにその光景を見守る両親。

優しくて少し控えめでしっかり者のJesper、気ままで人懐っこいTimo。Tortugueroから次の目的地に向かうバスの中で、TimoはKalafのひざの上で眠り、Kalafを乗せた車が離れていく時、Jesperはその車を手を振りながら追いかけた。

今でも、beautifully wonderfulなひと時だったと思う。おかしな表現かもしれないが、一輪の花とその周りを舞う蝶々のよう。花の周りをエンジェルのように蝶々は飛び、花はその蝶々と戯れる。蝶々は花が花粉を飛ばすのを手伝い、その花粉はKalafの忘れていた感性であり童心。

彼らがもう少し大きくなって、そして日本に来てくれたらと願う。

※)こういう時に大事なことは、お互いが言葉そのものを分からなくても話し続けること。言葉として通じなくても伝えたいことは分かる。

Thursday 17 July 2008

Costa Rica -2: Tortuguero

Tortugueroは海亀の産卵で知られる自然保護地域だ。カリブ海に面したジャングルと表せようか。ただし、アマゾンほどの密林ジャングルではない。粘着度が薄い。

San Joseを早朝に出発、バナナ・プランテーションにも立ち寄りながらバスに揺られること約2時間(途中牛の大群に出会う)。続いてカリブ海に通じる川をボートで約2時間下ると、ようやく川と海に挟まれたホテルに到着。リゾート気分。


そこはトロピカル。とにかくトロピカル。










茂みの中のイグアナ、"ホテルのプール"で遊泳を終えた巨大なイグアナ(1.5m+)。










蛙の花園・・・。カラフル軍団。

ジャングル沿いを行くボート・ツアーでの遭遇。鳥、モンキー、ナマケモノ、カワウソ、ワニ、蛇、蝶々、トンボ、もちろんイグアナ・・・。普通にいるのだ。彼らの庭先にお邪魔しているのだから当然か・・・。

そして、夜は海亀の産卵。

Tortugueroは海亀のための自然保護区であり、産卵を見るにはオフィシャル・ガイドの立会いが必要である。残念ながら写真撮影は禁止だ。目をつぶり思い出す。

海からあがってくる。亀の歩みだ。20-30m進むと茂みにぶつかる。そこが命の家だ。潮が満ちても流されないためなのだろう。しかし、すぐに穴を掘り始めるわけではない。危険を察知し引き返したり、あるいはジャガーやサメに襲われることもあるらしい。周囲をしばらく伺い安全を確認してから、やがて後ろ足で器用に、そして力強く砂を蹴る。巣を作る。

実は、ここまではガイドの話を聞いた上での想像の世界だ。卵を産み落とし始めるまで母亀には近づけないのだ。

Kalafが出会った母亀は甲羅が1m超。穴はその全身がすっぽり入るほどの大きさ。1.5m程度の直径、深さは50cm以上はあったのではないか。彼女達が"安全"を感じる家の大きさになるまで、1時間ほど掘り続けたようだ。

命を地面に預ける母亀は淡々としていた。それもそのはず、平均して120個の卵を産むらしい、その卵を狙う敵がいるからだ。ヒトは産卵に感動を覚え(確かに感動する)、カメは産卵を事務的に進める(ように見える)。この明らかな対象は、今感じたもの。

産卵以上にtouchedだったのは、産卵後、母亀が砂をかぶせる姿だ。あれだけの大きな穴に砂をかぶせ続ける。後ろ足の脚力は強く、1mほど離れていても砂が飛んでくる。砂が穴に入る効率が悪いので手伝いたくなる。それでもひたする続ける。暗やみに砂を蹴る音だけが響く。

彼女はどれだけそう続けたのであろうか。翌朝行ってみると、やや窪みの残った巣と海との間に彼女が歩いた跡があった。子亀が自力ではい出るまで約60日、彼女が次に陸に戻ってくるまで約3年。自然のサイクルは、そうして今日も淡々と続く。

Wednesday 16 July 2008

NETFLIX

映画を生活に加えた。NETFLIX会社概要)。

仕組みはこうだ。自分の観たいリストを作成すると、そのリストからDVDが送られてくる。観終わってポストに投函すると次のDVDが送られてくる。ソフトウェアの複製コストがほぼ"ゼロ"である今日的なビジネス・モデルだ。

【気に入った点】
- 一度に配送される枚数を決めれば、返却さえすれば配送回数に制限がないこと。つまり、一回の配送枚数が二枚以上であれば、毎日観て、毎日返却し、毎日次のDVDを受け取ることが可能。
- 配送料が無料。
- レンタル期限がない。
- 一回の配送枚数が二枚のコースで月$14。
- 事前にリストを作成しているので、都度選ぶ必要がない。(これは嬉しい。これまではレンタル・ショップに行くことや選ぶことが億劫であまり観なかった。早速観たいリストが60作品を超えた!)
- Amazonのように自分の趣向や履歴にあわせ映画をsuggestしてくれる。
- 他人の観たいリストやレーティングを見られる(SNSに近い)。

映画は好きだ。感性が色づくし物事に意識的になるからだ。二次的な作用として英語の訓練にもなる。他の"want to"や"have to"の妨げにならないと良いのだが・・・。

ところで、日本に似たようなサービスはあるのだろうか?

追伸)おすすめの映画を教えてください。感動を共有しましょう!

Sunday 13 July 2008

Costa Rica -1: San Jose ~ Savegre

中南米に強い格安エアラインSpirit Airlinesがコスタ・リカの首都San Jose(サン・ホセ)に到着したのは深夜零時過ぎ。今回の旅のアレンジをお願いした開発コスタリカのお宅に向かう。深夜にも関わらず温かいおもてなし。旅の概要説明後、数時間の仮眠を取り、4時半にSavegreに向けて出発。Savegreの目玉は手塚治の"火の鳥"のモデルと言われるQuetzalだ。

Savegreは標高2,200mの高地に位置する。その2時間超の道のりの後半は、舗装の完全ではない山道をうねるようにひたすら進む。深い緑にコスタ・リカの自然を感じる。

7時前、Savegre Mountain Hotelに着く頃には心配した雨も上がり、早速Quetzal探しに出かける。澄んだ空気の中、深い森の中を歩く。"So fresh!"としか言いようのない気持ち良さ。

・・・もちろん嬉しかったのだが、"いきなりメイン?"と拍子抜けするほど意外と簡単にQuetzalに遭遇・・・!

赤、緑、青・・・。確かにきれいだ。暫し見とれる。そして真ん丸の目がかわいらしい。思わず笑みがこぼれる。長い尾っぽを除くと、大きさはふっくらしていない鳩程度。

"火の鳥"を見たのはQuetzalが飛び立った瞬間だ。はっと息を呑み鳥肌が立つ。色のついた羽が深緑の中に広がり、そして長い尾っぽが波を打つようにゆらめく。木にとまっている時は気が付かなかった大きなQuetzal。空中に舞うQuetzalを説明する言葉を探そうとしても言葉にはなり切らず、"美"、"雅"、"華"、"麗"、"飾"とそのイメージが浮かぶ。かつて読んだ、あの"火の鳥"と重なる。

数羽のQuetzalにお目にかかりホテルに戻ろうとすると、今度はこれまたきれいなEmerald Toucanet。まさにTemporary bird watcherのKalaf。

QuetzalとEmerald Toucanet以外にも無数の野鳥に出会ったSavegre。部屋の外に座っているだけで鳴き声のシャワーと飛び交う彼ら達の姿。癒されると言うより、包まれて無心になる感覚は幼い頃の原体験を思い出した。

Saturday 12 July 2008

鮨@Matsuri

海外から帰ってくると(こう書く時点でアメリカは"国内")、特に和食を食べたくなる。外遊先では当然自炊はせず、またその土地のものを率先して食べるというKalafの決まりがあるため、"その味"が欠乏するからだ。

コスタ・リカ後、Matsuriに行く。マイアミの日本人の間で一番と言われる日本食レストラン。

これが$30のおまかせ握り。うまい、うまい、うまい・・・!しゃりがやや甘いことを除けば、大変満足、日本の特上と変わらない。また、行く。

Matsuri
5759 Bird Road, Miami, FL
(305) 663-1615

Friday 11 July 2008

マイ・ベッドより"ただいま"

"The 自然の国"と表現したいコスタ・リカでのバケーション。一週間、実にゆっくりとのんびりと過ごした。

今朝6時前にマイアミに到着、片付けとシャワーを済ませ、マイ・ベッドよりWifi。パソコンもインターネットも、そして携帯もない生活から一転、こうして日常に戻るとそれはそれで快適で、ブラインド越しの射すようなマイアミの太陽さえも心地良く感じられる。

生活に二面性を持つことは、新しい発見に対してだけではなく再認識や日常の当たり前への感謝も思い起こさせてくれるもの。

旅のハイライトは後日・・・。

Friday 4 July 2008

Vacation in Costa Rica

今夜Costa Ricaコスタ・リカ)に発つ。一週間の休暇だ。多くの人が"良いところ"と言う。

どういうわけか、Kalafは今回のコスタ・リカを遠足を心待ちにする子供のように楽しみにしていた。考えれば理由は幾つか挙げられるのだが、その理由を足し合わせてもこの心待ちの度合いをどうもうまく把握できない。マイアミにベースを移してからもうすぐ四箇月、もはや意識は強くしないものの、ホームがアウェーにある浮遊感が堆積しており、休暇の響きが一時的であってもそれからの離別感を抱かせるのかもしれない。

Kalafは海外に"いる"ことが好きだ。だから海外に行く。視界が広がり始めた幼児や、行動範囲が広がりつつある子供にとっての新しく見るものや聞くもの、触れるもののような感覚。この感覚は意識的な"楽しい"では決してなく、自然に発露する"楽しい"だ。

海外旅行に限らず、"楽しい"を多く感じる人は幸せで、豊かに歩める。今回もいっぱいの"楽しい"を幸せ袋に詰めてこよう。

Thursday 3 July 2008

The Amazon and Jungle: Day-4 思う

Day 4(22/June)から二週間弱、アマゾンを思う。

夕日のプラネタリウムの下で"There is nothing, but there is everything."がすっと響いた。確かに空とジャングルとアマゾン以外には何もなく、そこにはそれだけが溢れていた。それだけをもって"Everything"と言い切れるほどの広がりと深さ。それは、ただ"きれい"あるいは"美しい"としか描写できない自然の姿であった。写真で少しでも伝わればと思う。

もう一つ、"I love the freedom that the Amazon gives."とガイドが言った言葉を忘れられない。この"アマゾンのくれる自由"の意味をおそらくKalafは理解し切れていない。ただ、きっと彼は自然が自然のままで存在することを自由と言ったのだと思う。人間一人の目には、この自然を遮るものは何もなく見えた。それは途方もない"自由"だ。

旅は人を開放する。この開放も"自由"だ。そして日常からの乖離度合いが高ければ高いほど、この開放度すなわち自由度は増す。アマゾンで出会った人々は、実に屈託のない笑顔でアマゾンに包まれていた。それは自由の中にある笑顔だった。

3泊のジャングル生活から再びアマゾン川の対岸に戻る。この時、何週間か人間界から離れていたような感覚に気づき、それはどれだけ時間の流れや頭の中が人里から離れていたかを思わせた。説明しようにも説明できないもどかしさは、アマゾンには本当にアマゾン以外には何もないことを、そして何もないことはただアマゾンがあることを意味している。空とアマゾンとジャングルの組み合わせ自体はただ一つ、その表情の組み合わせが無限にある。その無限の中にいると、頭が空っぽになり、そして次は自然のオーラで満たされる。

アマゾンとジャングルは、紛れもなく異質体験であった。

二つの川のMeeting Pointは上空から見たとおり、くっきりと分かれており、Kalafの住む人里がこちら側に他ならず、あちら側は旅先であったことを改めて思い起こさせた。

自然の浸透圧により自然に含まれたかのような錯覚が、対岸に引き寄せられるにつれ徐々に抜けていくような気がしていた。

Wednesday 2 July 2008

The Amazon and Jungle: Day-3 Sunset

Day 3(21/June)の終わりはSunset。そこは異次元の美しさの世界。




















夕日はどこで見ても、いつもきれいだと思う。ただ今回の夕日は特別にきれいに感じた。光、色、360度見渡す限り、その反射が広がる。Kalafは夕日のプラネタリウムの中にいた。

一人がこう言った。"There is nothing, but there is everything."

(写真は撮った順に並べた。カメラの方向により空の景色が全く異なる。)

Tuesday 1 July 2008

The Amazon and Jungle: Day-3 Rainforest

引き続きDay 3(21/June)。

いよいよこの濃い緑の中に・・・!

原色の緑がアマゾンに投影される。本流から離れてボートで小路に入って行くと、そこは本当に静かな世界。

マングローブのカーテン、マングローブのアーチ。













木々の間をくぐって射し込む太陽。360度林。鳥の鳴き声もほとんど聞こえない静けさの中に無限にすら感じる奥行きがある空間。












ゴムの木、マラリアに効く木、陣痛を抑える木、下手をすると命に係わるアリ、プロテインの塊である幼虫・・・。サイエンスを地で行っていた先人、何でも試したのだろう。ガイドもマラリアはジャングルの原材料で治したらしい。

対岸の線対称。