Tuesday 20 May 2008

友来たる、バカンス: Key West & Everglades National Park

二日間の総走行距離550マイル(約880キロ)。先週末の友人とのバカンスが近くも遠くも感じられる。

土曜日。早朝からKey Westに向かう。フロリダ半島の最南端から南西方向に50ほどの島々が約200キロに渡り連なる。Kalafの住むBrickellから約4時間、その終着点がKey Westだ。この日の見どころは、Seven Mile Bridge。その名のとおり、海の上を7マイル(約11キロ)もの橋が走る。左右はどこまでも青い海。前方もどこまでも青い空。橋しかないのだが、橋がある。海と空に挟まれて。友人と声高に感動を伝え合う。

Key Westに到着後、当初は泊まる予定だったのだがホテルが空いておらず、しばしのチーズ・バーガー休憩の後、再度4時間の旅に出る。往復8時間以上、一日の睡眠時間より長く走った日だった。

帰宅後は長い長い夜だった。彼の手料理(!)とワイン、尽きることなく話し続ける。高校時代の思い出、仕事、身の回り、社会、日本、将来・・・。前を向いて疾走している彼に大きな大きなモチベーションをもらった。

日曜日。寝不足をこらえ早起きをし、Everglades National Parkを目指す。前日が前日だっただけに、この日はそこまで遠く感じなかった。と言っても2時間は走ったか。街が畑に変わり、畑から林に入ると、そこが国立公園だ。南端に向けての一本道が、しばらくは背の高くない草原地帯を、その後はマングローブ林を突き抜ける。幾つかの緩やかなカーブ以外は本当に真っ直ぐの道を最高時速118マイル(約189キロ)で走り抜ける。目指すはマングローブ地帯。カヤックとマナティ。

マングローブと空に囲まれひたすら漕ぐ。特に何も考えずに、他愛もない話をしながら、ただただ自然を浴びながら友と漕ぐ。カヤックはチームワークだ。これはいい。高校時代に戻ったようだ。

マナティ(ジュゴン)探しのカヤッキング・パーティ(友とKalaf)は、マナティがいると言われるマングローブの根元を凝視しながら蛇行を続ける(好きで蛇行をしているわけではない)。マナティ、マナティ、マナティ・・・。いない。マナティが見られる季節は、秋から春にかけてらしい。

4時間のカヤッキングから陸上生活者に戻り一休みしていたとき、ニュースが届いた。ワニだ。 水面に鼻先を出し、浮いている。しばらくそうしている。恐ろしいと思いきや、意外と愛嬌のある呑気そうな顔だ。ただし、決してかわいくはない。このワニがいるところに4時間も浮いていたのかと思うと、陸から出会えて良かったとほっとする。人をアタックすることはないとのことだが、それでも水上でワニとHello!は落ち着かないであろう。太陽を思いっ切り浴びる。自然の中でカヤックをする。野生の動物に出会う。久しく忘れていた"何か"、説明のできない"何か"。

彼が来る前に彼のこの二日間の希望がKey WestとEverglades National Parkと聞き、実はためらった。あまりにも遠い距離だと思った。やればできるものだ。バカンスなのに"やり遂げた"妙な充実感。Key Westの突き抜ける爽快感とEverglades National Parkの溢れる自然。そして何よりも彼との会話。

面白いことに、海外で一緒に時間を過ごすと関係性がより密になる。彼とは15年の付き合いだが、この週末はその時間を幾重にも濃くした。

頭を空っぽにし、心をいっぱいにしたバカンス。今度はKalafが彼をNew Yorkに訪れたい。

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