Tuesday 26 August 2008

アスリートの次

勝負、すなわち競技、試合、シーズン、大会、アスリート人生が終わった後のアスリートが好きだ。勝っても負けても、言葉にならない思いや感情が発露し、それらを口にする姿に心を打たれる。五輪は特に言葉が響くアスリートが多い。

勝負が終わると、アスリートは練習場に戻るか、新しい路を模索し始めるか、あるいは暫し立ち止まる。そう、次を目指して。彼らの次への決断は、彼らのそれまでの生活があまりにもその競技一色であったため、不器用にさえ見える。

普通、いわゆる働く人々は数年先のキャリアを漠然とでも抱いている。あるいは考えないという選択肢さえ成立し得る。アスリートは、きっとそうではない。才能、環境、努力があり、その上で運が必要で、成功する可能性は決して高くはなく、そして輝ける期間も短い。競争はあまりにも熾烈だ。報酬が安定を保障することは少ない。

どれだけの精神力でたたかっているのか。トップ・シーンを目指し続けるにせよ、また立とうとしないことを決めるにせよ、彼らの心境は想像することすら難しい。だからこそ、次がどうであれ、特に負けて搾り出される彼らの言葉は衝撃のようにKalafに落ちる。

Kalafが最も好きな職業はアスリートだ。Kalafがそれになることは確実になく、だからなのかもしれないが、なりたい職業を聞かれれば今でもそう答える。

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