マイアミに来てすぐ、このスケジュールを決めた。ボス自身が野球好きということもあるのだが、Kalafのことを思ってくれたのだろう。Chicago Cubsの福留孝介(※)が丁度マイアミに来る日を見つけて誘ってくれたのだ。ボスは優しい。
かなりの熱狂振り(マイアミ出身)を隠すこともなく、声援や野次を張り上げるボス。Kalafにチームや選手の説明をしてくれるボス。一緒にホット・ドッグを食べ、ビールを飲む。
上司と部下が無理なくコミュニケーションを深めることはなかなか簡単なことではない。これはアメリカでも同じだと感じる。
Kalafはボスに恵まれた。何より話を受け入れやすい。そして話をしやすい。
英語では、"部下 works for 上司."という表現を使う。"部下は上司のために働く"が直訳だ。アメリカに来る前からもこの表現は聞いたことがあったが、聞くたびに違和感を覚えた。上下関係を強調するこのフレーズへの拒否感に他ならない。渡米時にも、何度かボスから"Kalaf works for me."と紹介され、その度に"I just work with you."と思っていた。Kalafはrespectの存在しない上下関係を好まないのだ。強調されていると感じるとなおさら首を傾げたくなる。
ところが、しばらくする内に、"I work for him."と素直に思えるようになった。"I want to work for him."とさえ感じるようになった。どうしてか。
Kalafが結果を出す。それはボスの功績である。
当たり前のこの構造を極めて前向きにとらえるようになり、"ボスの功績のためにしっかり結果を出そう"と思い始めたのだ。Kalafのボスは、部下をそういう気持ちにさせる性格なのだろう。しかも、ボスはこのことを決して意識していない。言葉をあてるのであれば、"誠実"と"真っ直ぐ"がしっくりくる。誠実で真っ直ぐだから、Kalafも素直になる。
部下の隣でも、そのままファンになる。野球を観戦するという共感も手伝い、ボスとの距離はよりシンプルになった。
※)残念ながら、この日は欠場・・・。ただ、(他の日本人選手は別のリーグであるため)福留がマイアミに来なければ、ボスと"野球に行こう"という話はしても、こうして実際にスケジュールはしなかったかもしれない。
1 comment:
上司が優秀なら、組織社会も悪くないよね。
会社という社会構造・ヒエラルキーに多くの人がうんざりするのは、
Bossのような人が少ないからでしょうね。
我が事のように、身が引き締まったよ。
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